子どもたちが犬に本を読み聞かせる「R.E.A.D(Reading Education Assistance Dogs)プログラム」は、1999年にアメリカで子どもたちの本への興味喚起や読書力向上を目的として始まった。そして、その目的以上に子どもたちへ良い影響を与えるものとして、今では広く欧米の学校や図書館などで盛んに行われている。
このユニークなプログラムが子どもたちにもたらす効果について聞ける講演「子どもを支える動物の力」が、12月8日(日)午前10時から正午まで、山口県立図書館(山口市後河原)レクチャールームで開かれる。
講師は、フォトジャーナリストで写真絵本・ノンフィクション作家の大塚敦子さんと、三鷹市立三鷹図書館(東京)館長の田中博文さん。大塚さんは、紛争地での取材を経て、現在は苦しみを持ちながらも生きる人々や、それを助ける動物などを取材・執筆している。著書に「〈刑務所〉で盲導犬を育てる」(岩波ジュニア新書)「犬が来る病院」(KADOKAWA)「犬、そして猫が生きる力をくれた」(岩波現代文庫)「さよなら エルマおばあさん」(小学館)など。講演では、アメリカで取材した同プログラムに加え、闘病生活や虐待を受けた子どもたちへのアニマルセラピー、少年院の子どもたちによる保護犬訓練を通した更生教育など、「人を助ける動物の力」についても聞くことができる。
一方田中さんは、2016年に三鷹図書館で国内公立図書館としては初となる同プログラムを取り入れた活動を「わん!だふる読書体験」として年間事業化している。
主催は、肉球生活向上委員会ウィズワンで、山口市環境生活課が共催。聴講は無料だが、希望者は、主催団体へ電話(TEL083-932-6633)かメール(yneko2019@gmail.com)で氏名と参加人数を伝えること。定員は250人(先着順)。