山口県における新型コロナウイルスワクチンの4回目接種が、5月28日に始まった。接種期間は2022年9月30日までの予定で、対象は60歳以上の人に加え、18歳以上59歳以下で基礎疾患を有する人、新型コロナウイルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める人。いずれも、3回目の接種完了から5カ月以上経過した人に限られる。ワクチンの種類は、ファイザー社製かモデルナ社製で、かかりつけ医など医療機関での個別接種のほか、集団接種会場も用意される。”基礎疾患を有する人”とは、慢性的な病気により通院または入院している人やBMI(体格指数)が30以上の肥満の人などを指す。
山口市内でのワクチン接種率は、2022年6月5日の時点で3回目接種を終えた人は62.95%。年代別に見ると、65歳以上が91.39%とほぼ完了しているのに対して、50歳代が約75%、40歳代が約60%、30歳代が約50%、20歳代が約50%、10歳代が約27%と、年代が下がるにつれて接種が進んでいない。
「副反応で辛い思いをした」「接種は何回目まで繰り返すのか」など、不安な声もある中、山口県環境保健センターの所長で、厚生労働省厚生科学審議会感染症部会委員などを務める医学博士・調恒明さんは「オミクロン株に対するワクチンの効果は時間の経過とともに減弱するが、4回目接種をすると3回に比べ重症化を3分の1以下に抑えることができる。ぜひ4回目接種を受けてもらいたい」と話す。
接種にはこれまでと同様、接種券が必要で60歳以上の人は申請しなくても住民票のある市町から郵送されるが、基礎疾患のある人、感染した場合に重症化リスクが高いと医師に診断された人は、自らの申請が必要だ。
申請方法や接種が受けられる場所などの詳細は各市町からのお知らせやウェブサイト(山口市:https://www.city.yamaguchi.lg.jp/site/coronavirus/119741.html、美祢市:https://www2.city.mine.lg.jp/information/corona/taisei/7959.html、宇部市:https://www.city.ube.yamaguchi.jp/kenkou/korona/shimin/1011223/1012325/index.html#group1、防府市:https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/soshiki/64/yonkaime.html)で確認できる。