昨年の東京2020パラリンピックでは、ボッチャ競技で杉村英孝選手が日本人初の金メダルに輝くなど、障害者アスリートたちの活躍は、多くの人に感動を与えた。そんな障害者スポーツを見て、知って、体験することができる「パラスポーツ交流会」が、11月13日(日)午後1時から4時まで、維新大晃アリーナ(山口市維新公園4)で開かれる。山口県障害者スポーツ協会設立20周年を記念したイベントだ。
まず、午後1時から同協会の藤田英二会長が「チャレンジド・スポーツについて」の演題で講演。「チャレンジド」とは「神様から挑戦すべき課題を与えられた人たち」という意味で、1995年からアメリカで提唱され始めた、障害を持つ人たちを表現する言葉だ。藤田会長は、国内外の各種大会で優勝経験があり、世界陸上選手権大会や2000年シドニーパラリンピック陸上競技にも出場した元車いすマラソンランナー。講演では、果敢に取り組むパラアスリートの姿勢などを聞くことができる。
講演に続いては、障害の有無に関係なく参加できるパラスポーツ体験会。種目は、①車いすバスケットボール②ブラインドサッカー③ボッチャ④ビームライフルの4種目で、参加人数や時間の制限などはなく、自由に好きな種目を回って何度でも楽しむことができる。
①は、下肢に障害のある人が競技用車いすを巧みに操作しながらプレーするスポーツ。選手同士の激しいぶつかり合いや展開の速さなどが魅力だ。
②は、視覚障害者向けスポーツで、アイマスクを装着してプレーする。転がすと音の出るボールと声のコミュニケーションで、ゴールを狙う。
③は、重度脳性まひ者、四肢重度機能障害者のために考案されたスポーツで、ジャックボール(目標球)に赤・青のボールを近づける。知的な戦略と技術力が必要とされる。
④は、実弾の代わりに光線を標的に向けて発射するスポーツ。標的に備えられたセンサーが、命中を判定する。
会場にはそれぞれの競技団体の指導者や選手が来場し、彼らからルールを教えてもらいながら競技を体験する。
参加費は無料だが、11月11日(金)までの事前申し込みが必要。同協会ウェブサイト(http://syospo-yamaguchi.jp/topics/3899.html)から申し込み用紙をダウンロードし、氏名、居住市町、性別、年齢を、ファクス(083-901-4064)または電話(083-901-4065)で同協会に伝える。
「20周年を一つの区切りに、これからもパラスポーツ振興に取り組んでいきたい」と同協会。