企画展「2023年を漢字一字で表す書道展」が、山口市菜香亭(山口市天花1)で2月27日(月)まで開かれている。
山口市内の小学5・6年生を対象に、2023年の目標や希望などを漢字一字で表した書を2022年11月に募集したところ、960点が寄せられた。
選ばれた漢字は、5年連続で「楽」(59点)が最多。以下、「新」(32点)、「努」(30点)、「挑」(28点)、「友」(27点)、「笑」(25点)、「明」(24点)、「幸」(22点)、「希」(20点)、「和」(19点)、「夢」(16点)、「進」「学」(15点)、「仲」「勉」(14点)、「平」(13点)、「絆」「健」「優」(12点)、「喜」(11点)、「福」「心」(10点)、「輝」「愛」「勝」(9点)、「命」「元」「成」「光」(8点)、「志」「晴」「勇」「花」(7点)、「美」「叶」「頑」「考」「気」「信」「時」(6点)、「結」「人」「歩」「動」「食」(5点)と続いた。
審査の結果、最優秀賞 には真鍋慶伍くん(陶小6年)の「新」が選ばれた。さらに、山口市教育長賞は森下美都さん(大歳小6年)の「勢」、山口市菜香亭賞は岡藤陽大くん(湯田小6年)の「道」、歴山会賞は金子愛和さん(同)の「愛」、特別賞は長尾聡くん(大内小6年)の「挑」が輝いた。
会場には、これら入賞5点に佳作10点、入選85点の計100点が展示されている。
一次審査を担当した同施設の坂本和久さんは「本展は、一字の選定理由を作品に添付して応募してもらうが、例年通り個人の目標を書く人が多くみられた。その一方で、『平和になってほしい』や、『みんなが仲よくなってほしい』など、世界に目を向けた理由が印象に残った。実際、全体では前年の1218点から960点に減少している中、『平』『和』の選定数、『新』『友』『健』の選定割合がそれぞれ増加している。これは、2022年に衝撃的な事件・事故を伝えるニュースが多かったことを反映していると思われる。一方では自身の名前から字を選ぶ方も多いように感じた。こちらは自分自身と向き合う時間がコロナ禍によって増えたのではないかと考える。社会全体で子育てに取り組まなければならないからこそ、本展を通じて子どもたちの希望を知ってほしい」と語る。
入賞者の表彰式は、1月28日(土)午前10時から。その後、山口高校書道部員が「2023年を表す漢字一字」を、畳2枚分の大きさの和紙に揮ごうする。同部は、2022年県高等学校総合文化祭(書道部門)で最優秀賞を受賞し、第46回全国高等学校総合文化祭東京大会「とうきょう総文2022」に県代表として作品が出品された生徒もいる。
入館料は一般100円、小・中学生50円(未就学児無料)。
問い合わせは、同施設(TEL083-934-3312)へ。