樹木医としての活動を通して国土緑化運動に長年貢献してきた功績が認められ、「2018年度全国緑化功労者」林野庁官賞を受けた。「好きなことが仕事になり、仕事で学ばせてもらったことが樹木医の道へとつながった。私の方こそ木に生かされている」と感謝。
周南市鹿野に生息する「弾正糸桜」の樹勢回復をはじめ、多くの巨樹・古木の診断や治療に携わり、回復後の現在も定期的に観察を続けている。
2007年から7年にわたって県樹木医会理事長、2012年に市内で開催された「全国植樹祭」で理事長を務めるなどの重責を果たしてきたほか、宮野財産区議員として区有林1431ヘクタールの育成管理を行った。
「木は人間の言葉は話さないが、情報発信をしている。その言葉をキャッチしてやらなければ」と、年輪のように日々、生物への愛情を重ねる。
【プロフィル】1938年旧阿武郡川上村生まれ。島根県立農科大(現・島根大)卒業後、1961年に県林業技術職員として入庁。1999年3月に退職し、同年8月に実施された樹木医試験合格。県樹木医会理事長、日本樹木医会山口県支部長などを歴任。さくら植育アドバイザー。