2008(平成20)年8月末日、市内唯一の百貨店「ちまきや」が153年にわたる歴史に幕を下ろした。本紙では6月8日付で「一時代築いた商店街の顔『ちまきや』閉店」と題し、次のように報じた。「社歴によれば1855(安政2)年に八木宗兵衛氏が呉服店を創業、1864(元治1)年には毛利公より『ちまきや』の称号を与えられたとある。(中略)旧態勢から脱し近代的商店街が形成されてゆくなかで、1907(明治40)年には、第二代八木宗十郎氏を会長に山口実業談話会が設立され、八木会長の発案で商店街連合の大売り出しを、斬新な『山口デー』として開催し、近郷近在からの集客で賑わい現在に至っている」。
山口市民からも、閉店を惜しみ「ちまきやの屋上には遊園地があり、観覧車もゴーカートもあった。(中略)初めて食べたオムライス。ぐるぐる回転する量り売りのお菓子、いわさきちひろ展を見て感動したのも、就職するとき母と一緒に来てワンピースを作ってもらったことも今はみんな思い出」(8月24日付)といった投書が寄せられた。
そして2カ月後の10月3日、ちまきやの建物は「山口井筒屋」として生まれ変わった。9月28日には、山口井筒屋オープン記念特集号も発行。河内一彦社長へのインタビューや店舗の内容を紹介した。
ほかには、「第1回やまぐち歴史・文化・自然検定」(2月1日付)「有志手作り巨大大内人形が完成間近8月4日から山口駅に設置予定」(7月11日付)などのまちの動きを伝えた。
また、本紙が創刊30周年を迎えたことで、10月9日には3部だて20ページの記念特集号を発行した。