山口市から送られてきた「令和元年度がん検診等受診券」を持って胃がん検診に行った。何事にも気弱な私は、胃がん検診が怖い。“胃カメラを飲む”という言葉を聞くと、カメラを先端につけたあの長い黒い管が、身体に蛇のようにぬるぬると入りこむ図を想像してしまう。気持ち悪い。診察が始まる前から嘔吐がつく。やれやれ。
喉を麻酔する液体を渡された。注意を言われたが、恐怖の固まりの私には聞こえない。自己判断で、ゆっくりと飲み込んだ。数分後、看護師さんから
「吐き出してください」と言われ、びっくり。「飲みました」
恐れていたほどのことはなく、すーと管が胃に到達した。テレビ画面に私の胃が映し出された。赤い粒々が胃の壁面に見える。また胃の別の場所には、ざらざらした壁に噛み終えたガムを張り付け引っ張ったようなものが一杯。なんだこれは!
「念のため組織を取りますね」。恐怖で心拍数が上がる。血圧も。
本で調べてみたら、びらんの原因の一つにストレスがある、とあった。可愛そうな私。胃がびらんするまでのストレスを抱えていたなんて。そのストレスって何かしら?
自覚がないけれどナイーブだったんだ私。検査結果は無罪という嬉しい結果。皆さん怖がらずに検診に行ってください(怖がるのは私だけ?)。