所長を務める愛児園湯田保育所が昨年12月、天皇陛下から御下賜金を贈られた。天皇誕生日に合わせ社会福祉事業の奨励を目的とするもので、平成最後の授与だった。同施設は障害児の保育に力を入れており、地域福祉の向上に貢献していると評価された。「大変名誉なこと。創設49年目、これまで園に携わってこられた皆様への評価だと思う」と喜びを語る。
2005(平成17)年12月、所長だった父親が病に倒れた際も周囲の協力で乗り切れたという。「今後も前所長が目指した『分け隔てのない社会』づくりを進めたい。保護者と協力しながら子ども目線でも物事をとらえ、より改善していけたら」
好きな言葉は「一年先を見る人は花を植え、十年先を見る人は木を植え、百年先を見る人は人を育てる」。共働き世帯の増えるなか、今年から休日保育も始めた。
【プロフィル】1973(昭和48)年2月生まれの45歳。良城小、鴻南中、英国四天王寺高、種智院大密教学部卒。高野山専修学院、大聖院での修行を経て帰山した。龍蔵寺(山口市吉敷)で1年修行し、1998(平成10)年4月に愛児園湯田保育所へ。翌年副所長、2006(平成18)年4月所長に就任。