山口県農業試験場(山口市大内氷上)などが、山口県の「農林業の知と技の拠点」形成事業によって、2022年4月に防府市の農業大学校に移転・統合される。
同試験場の総面積は約25.7ヘクタール。地域にとっては、緑地確保、住民のいこいの場、雨水排水などの役割を果たしている。一方、周辺地域は市街地化や人口の増加が進み、交通渋滞が慢性化するなどの問題も抱えている。
多くの市民が関心を寄せる跡地利用については、山口県と山口市による「農業試験場等跡地利用検討協議会」が発足。そこで話し合いが進められる。協議会の会長は弘中勝久副知事、副会長は伊藤和貴副市長が務め、県からは佐々木克之総務部長、北村敏克総合企画部長、山根信之農林水産部長、森若峰存土木建築部長が、市からは中谷尚夫総合政策部長、田中和人経済産業部長、坂本公昭都市整備部長、山田喜一郎上下水道局長が参加する。
山口市企画経営課は「市街地における貴重な大規模用地の活用が、本市はもとより、県全体の発展に寄与するようにしたい」と言い、合わせて統合対象となる林業指導センター(宮野上)についても、関係者の意見をくみ入れながら、山口県と跡地利用を協議・検討していく意向だ。