2017年12月23日付けで山口市教育長に就任。自らの筆で、教育長室に掲げた「仁愛」の二文字には、意気込みと目の前の人を慈しむ心がにじみ出る。
12(平24)年から3年間、兵庫教育大で「教育行政トップリーダーの資質能力に関する研究」に取り組む過程で全国、海外はフィンランドやイギリスの学校を視察した。湯田中校長として再び現場に戻った時、地域とともにある学校づくりの必要性を訴え、「湯田中学校ひろば」を開設。地域の高齢者や乳幼児とその母親などを学校に招き入れ、子どもたちと関わることで、互いに自己肯定感や有用感、郷土愛を醸成することに尽力した。「将来に夢を持ち、未来を切り開いていく力を子どもたちが身に付けるには、学校・地域・家庭との協働は不可欠」と経験を交えて話す。剣道2段、書道6段の腕前。座右の銘は「為せば成る」。
【プロフィル】62(昭37)年1月生まれの56歳。大学で近代文学を専攻した後、山口県内公立中学校で国語科教員として教壇に立つ。萩教育事務所などで教育行政に関わった後、兵庫教育大教授、湯田中校長、山口県教委教育調整監を歴任し、2017年12月から山口市教育長。