法明院本堂裏手の池に自生する市指定天然記念物の「ミツガシワ」が見頃を迎えた。ここは、幕末の一舞台となった地でもある。
法明院(宮野下、藤田和彦住職)裏の約320平方メートルの池に自生している山口市指定天然記念物のミツガシワが平年よりもやや早く見頃を迎えた。山口県内で見られるのは、下関市勝山城址の池と、法明院の池だけである。
同院は「幕府軍監・長谷川久三郎拘禁の場」としても知られる。第二次幕長戦争の時、石州口において、幕府から津和野藩に派遣されていた軍監・長谷川久三郎の一行が、津和野藩より長州側へ引き渡され、山口へ護送、法明院へ捕囚された。後に一行が生きて津和野へ送還されたことは、この時代稀有な例である。