高齢者や障害のある人を含め、すべての人が利用しやすいように、施設、製品、サービスなどに配慮する「ユニバーサルデザイン」のアイデアを毎年県が募集し、応募した「あふれぬ棒」が2017(平成29)年度「大賞」に選ばれた。
「現在、何不自由なく学生生活を送っているが、応募に際し、自分とは異なる境遇の人の立場に立って考えることができた」と結果以上に経験を喜ぶ。
入院中の祖母を見舞った時、隣のベッドの女性を見て思いついたという「あふれぬ棒」は、音と振動でコップに注ぐ飲み物の適量を教えてくれる。「実用化すれば、目も耳も不自由な人の役に立つ」と話す。
将来の夢は「山口に住み、山口のためになる仕事に就くこと」。相手の幸せを願う優しさや故郷を大切に思う気持ちに人一倍あふれている。
【プロフィル】1998(平成10)年4月生まれの20歳。大殿小・中、山口高を卒業し、生まれ育った環境が好きで山口大へ進学。現在、教育学部2年に在籍し、家政教育を学ぶ。趣味は旅行。息抜きは学友との食事で「今月からお酒を少し嗜めるようになりました」。