7月11日(水)午後2時半から4時半まで、山口大(山口市平井)の人文学部棟第3講義室で、同部異文化交流研究施設主催の講演会が開かれる。入場無料で、事前申し込みも不要。
名古屋大大学院国際開発研究科の日下渉准教授が「腐った社会秩序の魅力~マニラのスラムから現代社会を考える」の演題で話す。
不安定な生活を強いられる一方で、法律や道徳に逆らってでも飢えや孤独死を防ぐ独自の秩序が築かれているマニラの貧困層。都市開発とともに “正しい道徳”を教えようと介入する国家・NGOとスラムとの、社会秩序をめぐる闘争を事例に、現代社会の課題を検討するという内容だ。
日下氏の専門は、政治学、フィリピン地域研究。大学時代のワークキャンプ活動をきっかけに研究を始め、現在は道徳的に社会から見過ごされてきた人々が互いの生活を守りながら形成する社会秩序について考察している。著書に「反市民の政治学」(法政大学出版局)、「フィリピンを知るための64章」(共著、明石書店)など。
問い合わせは、桑畑研究室(TEL083-933-5242)へ。