7月14日、福島県白河市で「白河戊辰150周年記念事業 甦る仁のこころ 合同慰霊祭」があり、「東軍」(旧幕府軍)と「西軍」(新政府軍)分け隔て無く、約1千人が全国から集結した。「長州」からは、安倍晋三首相がビデオメッセージを寄せ、河村建夫衆議院議員と藤道健二萩市長が来賓あいさつ。そして山口市からは、伊藤和貴副市長ら市職員、河野康志会頭ら山口商工会議所議員、「白河踊保存会」メンバーら、約15人が出席した。
戊辰戦争では、交通の要衝だった同地の小峰城を巡り、東西両軍が1868(慶応4)年4月から約100日間にわたり、激しく争った。両軍合わせて約1千人を超える戦死者を出したが、白河の人たちは東西分け隔て無く手厚く弔った。その後150年間、市内に数多くある犠牲者の墓や慰霊碑は、「仁」のこころを持つ地元住民による供養が続けられている。また長州藩兵は、彼らの霊を慰めた盆踊り「白河踊り」を共に踊り、戦争後地元に持ち帰ったとされる。それが今でも、萩市や山口市など県内各地で伝承されている。
慰霊祭では、鈴木和夫白河市長が「明治以降の歴史は、戊辰戦争の犠牲の上にある。『仁』の心を持つ先人たちの気概や実行力など、見習っていきたい」とあいさつ。白河藩主だった阿部家22代当主の阿部正靖さんが祭文を読み上げ、福島県神社庁西白河支部の宮司らが大祓。続いて、白河仏教会の僧侶の読経に合わせて、各団体の代表者が献花した。