宗教法人曹洞宗の「特別宗議会」において同宗審事院長に指名され、3月10日付で管長より任命された。審事院とは、同宗内部における司法機関の役割を果たし、院長は諸問題について最終的な判断を下す立場にある。
「曹洞宗の法律集『曹洞宗宗制』に則って、どちらにも偏らない正しい判断を下したい。座右の銘とする『正眼無私』の精神で前進するのみ」と意気込む。
吉敷毛利家菩提寺として現在に至る古刹玄済寺(山口市吉敷佐畑)住職を務めるとともに、野田学園高で国語を教え、監督を受け持ったソフトボール部を全国3位に導いた熱血教師としての経歴も持つ。さらに旧市の教育委員長としても、学校教育に長年携わってきた。
文学を愛し、教育の経験を通して「判決文はできるだけ血の通った言葉に置き換える」というこだわりを持つ。
【プロフィル】1939(昭和14)年6月静岡県生まれの79歳。駒沢大文学部卒業後約5年、曹洞宗大本山總持寺で修行。縁あって1967(昭和42)年来山。玄済寺住職を務める傍ら学校教育にも尽力。妻の昭子さんは、「よしき軽井沢通り」代表で地域振興に努める。