鷺流狂言を伝承する、山口、佐渡、高志の3団体による特別公演が、9月30日(日)午後4時半から、野田神社能楽堂(山口市天花1)で開かれる。
江戸時代、家元制度を取っていた狂言には、大蔵流、和泉流、鷺流の3流派があった。しかしながら、幕府瓦解のあおりを受け、鷺流だけが宗家(仁右衛門家)分家(伝右衛門家)ともに途絶えてしまった。今は、山口鷺流狂言保存会、佐渡鷺流狂言研究会(新潟県佐渡市)、高志狂言保存会(佐賀県神埼市)の3団体だけが、鷺流の芸を今に伝えている。
演目は、蚊相撲(山口)、部須(高志)、寝代わり(山口)、佐渡狐(佐渡)、清水(山口)。鑑賞は無料。問い合わせは、山口鷺流狂言保存会(TEL090-6406-0245)へ。
また、同日午後1時から同会場で、広島県安芸高田市の吉田神楽団による公演も行われる。野田神社は、毛利元就を祭る豊栄神社と同じ境内にある。元就ゆかりの吉田町が拠点の同団は、「神迎え」「滝夜叉姫」「紅葉狩」を舞う。同能楽堂で神楽が披露されるのは初めてだ。鑑賞は無料。問い合わせは、山口能楽堂運営委員会(TEL083-922-0666)へ。
どちらも、明治維新150年および十朋亭維新館開館記念事業で、荒天の場合は中止。