1968(昭和43)年に山口県内の被爆者が温泉保養や休息ができる福祉会館として建設され、被爆者支援運動の推進と核兵器廃絶に向けた平和運動の拠点としての役割も担ってきた「ゆだ苑」が2018年、創立50周年を迎えた。「被爆者の高齢化とともにあの戦争が風化することのないよう次世代へ継承することを使命とし、平和に逆行する動きは信念を持って食い止めるべきだ」と話す。そのための近道は「社会の動きに関心を持ち、正しい目をもって選挙に行って投票すること」とも。
医学分野における研究の傍ら、団体や委員会などの重要ポストを歴任。平和や幸せに資することを目的に、学術的な根拠に基づいた問題提起と解決に取り組んできた。
ミシガン州立大大学院マスター2年の時、強盗を素手で捕まえて名誉市民賞を受けたこともある。
【プロフィル】1943(昭和18)年1月、旧玖珂郡高森町で代々医者を営む家に生まれる。島根大卒業後、デンマークで動物栄養学を学び、米国ミシガン州立大大学院修了。山口大医学部で博士号取得。同大助手、山口県立大、徳山大教授など歴任し、2010(平成22)年から第6代理事長。