子どもの健やかな成長を祝う七五三に欠かせない「千歳飴」。その由来、ご存じですか?
細く長い千歳飴。実は直径約15ミリ、長さは1㍍以内と規格が決められています。その歴史は江戸時代、元禄の頃までさかのぼります。浅草の飴売り、七兵衛が浅草寺で売り出したという説と、大坂の飴屋、平野屋が江戸に出て売り出した、という二つの説があります。
現在と違い、子どもの生存率が低かった時代には、「粘り強く、長生きできるように」という、親の願いは強いものでした。それゆえ、「千年飴」「千歳飴」と名付けられ、縁起が良い鶴や亀、松竹梅といった絵柄の紙袋に入れられた紅白の飴は、人々の間で定着していきました。千歳飴は、親の思いが生んだ縁起物だったのです。