山口情報芸術センター(YCAM)館長を長年務め、同施設の進むべき道筋を示しながらメディアアートの拠点として世界的にも注目される文化施設に成長させた。その功績が認められ、2019年度山口県文化功労賞(一般文化部門・地域文化の活動)を受賞。「文化芸術を選ぶという逆の立場にあった時分を思い出して」と、山口県美術展覧会や「やまぐち新進アーティスト大賞」の審査員として芸術家たちを鼓舞・支援してきた過去を振り返る。
「作品を通して作家の生身と対峙し、様々にチャレンジしている姿は感銘を受ける。私たちは、作家にクリエイティブな活動ができる自由な環境を提供する必要がある」と語る。
「YCAMは、来館者の創造力を高め、スタッフが夢を持てる場。グローバルな視点に立ったチャレンジを続けてほしい」とエールを送る。
【プロフィル】1934年生まれの85歳。柳井高、山口大教育学部卒。山口県内の小・中学校教諭を16年間勤めた。山口県立美術館開館とともに学芸課長、後に同館副館長を兼任。山口県立萩美術館・浦上記念館館長、山口情報芸術センター館長を歴任し、現在は同センター顧問。