山口県俳句作家協会副会長兼常任理事、俳人協会役員、山口市俳句協会会長として県内俳句界をけん引。朝日新聞山口版の俳壇選者や俳句講座の講師、俳句甲子園山口県予選審査員を務めるなど、俳句の楽しさを広める活動を重ねている。それらの功績により、2019年度「山口県文化功労賞」を受賞した。
俳句を始めて数年が経過した頃、中村草田男主宰の「萬緑全国大会」が山口県内で開かれた。そこで目の当たりにした句作に励む人々、草田男の訥々と語る重みのある言葉に感動し、中学生の頃は小説家を目指したかつての文学少年の心を動かした。以来、草田男を師に句作を続けて半世紀以上。「自分がその場所に立ち、自分の目を通して」句を作ることを大切に、時には海外にも赴いた。1カ月に100句から200句のペースで「倦まず弛まず多作多捨に心がける」という。
【プロフィル】1944年防府市生まれ。山口県立防府高校卒業後県庁に入庁し、職場句会で俳句を開始。中村草田男主宰の俳誌「萬緑」に入会し、新人賞、萬緑賞の受賞歴を持つ。俳誌「森の座」で同人欄「壮樹」の講評を担当。句集に「流燈」「巣立鳥」「柚子湯」がある。