生活習慣病とは、食生活や運動・睡眠不足、喫煙、ストレスといった生活習慣と、家庭・社会環境におけるさまざまな因子の積み重ねによって引き起こされる病気の総称だ。具体的には、糖尿病、高脂血症、高血圧、骨粗しょう症などが挙げられ、中でも死亡率の高いがん、心臓病、脳卒中は「三大生活習慣病」と呼ばれている。また、「メタボリックシンドローム」は内臓脂肪型肥満に加えて高血圧・脂質異常・高血糖のうち二つ以上があてはまった状態のことを指す。放置し、合併症を起こすと命にかかわる危険性があるので、注意が必要だ。
2017(平成29)年に発表された厚生労働省の人口動態統計調査によると、国民の死因の51.4%は三大生活習慣病が占めている(がん27.9%、心臓病15.3%、脳卒中8.2%)。また、主な死因を都道府県別順位で見ると、山口県はがん11位、心臓病2位、脳卒中12位と、いずれも上位に挙がっている。その一方で、2016(平成28)年の国民生活基礎調査によると、過去1年間でのがん検診(40~69歳)と子宮(子宮頸)がん検診(20~69歳)の受診率は、年々上昇傾向ではあるものの、肺がん検診以外は5割に届かないのが現状だ。
2月は「全国生活習慣病予防月間」。この機会に生活習慣病への認識を今一度深め、生活習慣の改善による予防とともに、健康診断や特定健康診査、各種検診の定期的な受診を心がけ、病気リスクの早期発見・早期治療の意識を高めたい。