1930年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者としてデビュー、「女性指揮者のパイオニア」とされるアントニア・ブリコの半生を描いた映画「レディ・マエストロ」(2018年、オランダ)が、1月25日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で上映される。時間は、午前10時半、午後2時、7時からの3回。
「女性は指揮者になれない」と言われていた時代に生まれたブリコだが、音楽への情熱だけは誰にも負けなかった。ナイトクラブでピアノを弾いて稼いだ学費で音楽学校に通い始め、懸命に夢を追いかける。しかし、ある事件がきっかけで音楽学校の退学を余儀なくされ、移り住んだベルリンで指揮を教えてくれる師とめぐり会ってからも出生の秘密、恋人の裏切り、激しいバッシングといった苦難が彼女に襲いかかる―。
作品の中で奏でられるマーラー「交響曲第4番」、ストラビンスキー「火の鳥」、ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」など数々の名曲も聴きどころだ。
「後世に広く名前が残っている人ではないが、その分、彼女の行動にハラハラしながらドラマがたどれる。クラシック音楽に詳しくなくても楽しめる内容で、『夢をあきらめないすべての人への応援歌』と評されている通り、元気になれる映画」と主催する西京シネクラブの大久保雅子代表。
前売り券(電話予約可、TEL083-928-2688)は一般1500円。同館、山口市民会館、YCAMなどで購入できる。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。