『ガン病棟オロオロ日記・東海林さだお』(すごく面白い本です)に"〆切五分前−執筆前の私の儀式"というエッセイがあります。要約します。
物事を始めるには何がしかのけじめが必要なのだ。オープニングセレモニーがいる。イチロー選手も打席に入る前にオープニングセレモニーを行う(彼は長く多彩に行うと書いてある)。漫画家東海林氏も執筆前に行う。氏のそれはまず、おしっこ。次にドリンクのたぐいを取り出して飲む。「強強打破」等ドリンクで眠気防止とやる気を起こす。約200ミリグラムのカフェインを飲む。たちまち頭がすっきりして、たちまち興奮状態になる。
おお、これだ! カフェイン入りドリンクを買いに行こう。飲むぞ。
私は、近頃とみに集中力がなくなり、やる気が起こらない。執筆(私ごときが大袈裟ですが、何かを書こうとすれば、凡人の私にはこのくらいの言葉の迫力で迫ってくるのです!)時に飲もう。名作が書けるかもしれない…。
机の側にベッドがあり、たいていそこでゴロゴロしているんです。空が見えます。雲の流れるのをぼんやり見ています。ベッドから机の上の原稿用紙までの距離は遠い。果てしなく遠い。飲むぞ。たちまち頭スッキリ、たちまち興奮状態! 原稿用紙は珠玉の言葉で埋まる…?