何種類もある美術雑誌の1月号を手に取ってみると、どの雑誌にも2020年注目の全国の展覧会情報が満載である。
西洋美術では、1月から始まる「ハマスホイとデンマーク絵画」展、3月からの「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」、7月からの「クロード・モネ―風景への問いかけ」展など。日本美術では4月から始まる「奇才、江戸絵画の冒険者たち」や、7月からの「国宝鳥獣戯画のすべて」展などが気になる。
今年オープンする美術館も目を引く。東京のブリヂストン美術館が新築の高層ビル内に生まれ変わったアーティゾン美術館。現存最古の公立美術館建築をそのまま残したかたちでリニューアル・オープンする京都市美術館。どちらにもぜひ見に行ってみたい。
ちなみに「ハマスホイとデンマーク絵画」展と「奇才」展は、山口県立美術館にもやってくる予定だ。今年注目の展覧会がふたつも見られるのは、ひょっとして山口県立美術館だけかもしれない。こうご期待。
山口県立美術館学芸参与 斎藤 郁夫