2016年、「明治維新150年」をきっかけに、薩摩(鹿児島市立図書館)と長州(山口市立中央図書館)の図書館同士で読書推進事業「図書館薩長同盟」が結ばれて4年。その間、両市は企画展や講演会、ワークショップなどの催しを通して「共に維新を目指したお互いを学ぶ機会」や交流を深めてきた。
2月2日(日)午後1時30分から3時30分まで、山口情報芸術センター(YCAM、山口市中園町7)で、5回目の図書館薩長同盟講演会「西郷隆盛、木戸孝允の逆転人生~明治維新の立役者たちの光と影」が開催される。入場無料で、定員は先着300人。
幕末にそれぞれの藩で中心的役割を担っていた西郷隆盛と木戸孝允だが、西郷は流刑、木戸は潜伏生活を余儀なくされた。その理由や、どのようにして地位をV字回復させたのか、かかわった志士たちの動きと人間関係など、薩長双方の講師による解説と対談が行われる。
鹿児島側の講師はNPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会の東川隆太郎代表理事が務める。自他ともに認める「まち歩きのプロ」の同氏は、NHK大河ドラマ「西郷どん!」での史料取材協力や「ブラタモリ」出演など、鹿児島の歴史や魅力を自ら案内人として発信している。山口側の講師は、防長史談会山口県本部山口支部長で、2013年1月から2019年12月まで本紙で「七卿落ち」「不撓不屈 井上馨」「行雲流水 高杉晋作」「四境戦争 大村益次郎」を連載していた郷土史家・松前了嗣氏が務める。
また、関連イベントとして2月3日(月)まで山口市立中央図書館で企画展示「幕末志士たちの逆転人生」も開催中だ。
同館の大井勉さんは「両講師の講演と対談で、西郷と木戸の人物像や光と影に迫る。ぜひ聴講を」と、来場を呼びかけている。
問い合わせは同館(TEL083-901-1040)へ。