戦後の教育改革で「6・3・3・4制」が採用された1947年に開校した山口市立小郡中(原田孝浩校長)。制定された校歌は−。
鳳翩山の美わしき/高き姿を縹渺の/雲井はるかに眺めやり/近くは清き椹野川…
これは山口市立小郡中校歌の冒頭部分で、作詞者は「荒城の月」を作詞した土井晩翠だ。作曲は、東京音楽学校(現東京芸術大)教授で、童謡「たなばたさま」の作曲で知られる下総皖一による。
同校の初代校長岡本貞江氏が、開校当時全国各地の校歌を手掛けていた両氏に依頼。現在も校内には晩翠直筆の書簡、下総の手によるとされる楽譜が大切に保管され、校門脇には校歌とともに送られた短歌(二首のうち一首)が刻まれた石碑もある。