この本は、地球上のすべての生物が、太陽や空気や水や土、また他の様々な生物と深いつながりを持ちながら生きていることをわかりやすく説明した科学絵本です。
多くの動物は地面の上で暮らしていますが、みみずやもぐらのように地面の下で暮らすものもいます。
一方植物は、地面の上の部分は空気に、下の部分は土にかこまれて生きています。そして日光をあび、葉から空気をとり入れ、根からは土の中の栄養のとけこんだ水を吸収し、自分に必要な栄養物を作っているのです。
動物は植物のように空気や土から栄養をとることができないので、植物を食べたり、植物を食べる動物を食べたりして生きていかなくてはなりません。
つまり、地面の上に住む動物も下に住む動物も、植物のおかげで生きているわけです。
著者はアメリカの植物学者。地面の上と下の様子をわかりやすく描いた右ページの絵に対応するよう左ページの文字の位置にも工夫がなされ、理解しやすいよう隅々にまで配慮された絵本です。
(ぶどうの木代表 中村 佳恵)
福音館書店
文・絵:アーマ E.ウェバー
訳:藤枝 澪子