2019年に山口市内で発生した火災は66件で、そのうち草焼きの不注意等を発火原因とするものは23件。山口市消防本部(TEL083-932-2600)は、次の7項目の順守による火災防止を呼び掛けている。
①乾燥注意報や強風注意報発令中は、あぜ焼き・草焼きは控える
②なるべく1人では行わず、複数人で実施する
③水バケツ、消火器などの消火用具を準備し、火のそばから離れないようにする
④一度に広範囲を行わず、小分けにして実施
⑤終了時には、火が完全に消えたことを確認する
⑥万が一、火災が発生した場合は、無理して消そうとせずに119番通報を
⑦草焼きをする場合は、消防署へ事前の届け出(火災と紛らわしい煙または火災を発する恐れのある行為の届け出)をする
同本部によると、2019年に山口市内で発生した火災による死者数は10人。前年の2018年(発生火災件数68件、死者数2人)と比べて件数は減った一方で、死者数が大幅に増加した。また、10人のうち7人は65歳以上で、8人は住宅火災により被害に遭った。なお、死者の発生した住宅火災において、2011年6月からすべての住宅に設置が義務付けられた住宅用火災警報器についてはいずれの現場でも設置が確認されていない。
「火災はちょっとした不注意から起こる。各家庭で日頃から火の元のチェックを習慣づけ、いま一度火災予防について考えてもらえたら」と同本部。また、「火災から大切な命を守るために一日も早い設置を」と、住宅用火災警報器設置を促進するとともに、いざというときに作動するよう定期的な点検と、設置10年以上が経過した機器の交換も求めている。