5月22日、随筆「仏教随想『歎異抄』にきく」(四六判、260ページ)を自費出版した。当初は「私家版として刊行し、身近な人に読んでもらうつもり」でまとめた原稿を東京の幻冬舎ルネッサンス新社に送ったところ、幻冬舎から全国発売されることになった。「気恥ずかしく感じながらも、子や孫に自分がどのようなことを考えて生涯を送ったか書き残せたことはうれしい」と喜びを語る。
1年間休学した高校時代に「歎異抄」と出会い、以来「人生の指南書」としている。上竪小路にある光台寺から機関紙の連載を頼まれ、筆を起こしたことがきっかけで形となった同書。様々な人生経験を通じて理解しえた仏教の教えや解釈などが綴られている。
洋画、俳句、焼き物など多くの芸術をたしなみ、「近く仏像を彫ろうと思う」と話す。
【プロフィル】1938年豊浦郡粟野村(現下関市)生まれ上竪小路在住。山口大卒業後、教員を経て、山口県立美術館、下関市立美術館の開設、運営に携わる。退職後、東亜大大学院で学ぶ傍ら梅光女学院短大講師を務める。有田町(佐賀県)教育長、山口県立大講師など歴任。