前身の「朗読と歌と劇の会『大地』」を含め、代表を務める「明日を紡ぐ大地の会」が4月に結成10周年を迎えた。「あっというまの年月だった。地域で根を張り、充実した生き方ができることに感謝」と話す。
山口の歴史や文学、文化芸術の現状について真剣に学んでこなかったという反省が活動の原点で、2014年から文化芸術団体と年2回共同発表会を開催。7月26日(日)には、新美南吉作品の朗読劇と紙芝居を山口市民会館(山口市中央2)で上演する。
主に裏方として衣装や大道具、紙芝居制作などを担当。秋の「国木田独歩」舞台化も同時進行というめまぐるしい日々のなか、仕事を持ち絵手紙など上演作品以外を描く「一人の時間」も楽しむ。「紙芝居の制作場所を貸してもらったり職場で野菜をもらったりと、周囲に助けられてここまで来られた」と笑顔。
【プロフィル】1938年8月生まれ、東京都出身。早稲田大学生時に学生劇団「自由舞台」で夫・久嘉さんと出会う。卒業後、ともに山口県内のプロ劇団入団を機に山口へ。半世紀を経て退団。2010年に2人で「大地の会」を立ち上げ、10年間で16篇の創作朗読劇を上演。