新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年度の「山口七夕ちょうちんまつり」が中止になったことを受け、山口商工会議所青年部(重政一慶会長)は、「子どもたちに祭りの気分を味わってほしい」と、山口市内31小学校に竹竿ちょうちんを飾った。
毎年8月6、7日に山口市中心部で開催される山口七夕ちょうちんまつりは、室町時代に守護大名大内盛見が父・弘世の冥福を祈るために笹竹の上に高燈籠を灯し、それが各家庭の盆行事として広まったのが始まりとされる。同青年部では、祭りを盛り上げようと、2007年から「もっとちょうちんプロジェクト」と題して会場での「ちょうちんツリー」や体験型「ミニちょうちんツリー」の設置など、様々なイベントを運営してきた。
今年は「未来へつなぐちょうちんプロジェクト」へと方針を転換。来年以降に向けての準備期間とし、竹竿ちょうちんの小学校への設置に加え、祭りの歴史を紹介するチラシを全小学生に配布。また、希望クラスに無地の「白ちょうちん」を配り、1年後の自分に向けたメッセージを書き込んでもらうことにした。白ちょうちんは、各小学校からの希望が多く、当初の見込み200個をはるかに上回る約1000個が子どもたちの手に渡った。来年、祭り会場で披露される。「祭りをPRする機会になったことを前向きに捉えたい。来年は例年以上に盛り上げられれば」と重政会長。