泰雲寺境内の山麓にあり、山口三名滝の一つに数えられている鳴滝。詩人・中原中也もこの地に立ち寄り詩作したといわれる。
落差約10メートル、幾多の巨岩が渓谷を作る鳴滝は、鼓の滝(山口市吉敷)、錦鶏の滝(山口市天花畑)と並び、山口三名滝の一つだ。三段に分かれており、上から「一の滝」「二の滝」「三の滝」と呼ばれている。「鳴滝」の名前の由来は、約600年前、大内弘世が京都を模して街づくりを行った時、京都にある鳴滝に見立てて名付けたと言われている。
三の滝周辺には、「鳴滝公園」や中原中也の詩碑がある。中也が帰郷して泰雲寺を訪れた際、鳴滝を見て詠んだとされる「悲しき朝」(詩集「山羊の歌」所収)の第一連が刻まれている。