今春進学した大学1年生の多くは、コロナ禍の中で入学式は開催されず、授業が始まっても自室でのオンライン授業。サークルに入部することもできない中、友人・先輩・教授らとの「大学コミュニティー」が存在しない環境で苦しんでいる。
山口県教育委員会は、今年3月に県内の公立高校等(50校8分校)を卒業した人たちの進路状況を、9月9日に発表した。調査時点は5月1日だ。
前記のような状況におかれている、大学への進学者は3263人で、短大への進学者は332人だった。さらに、浪人するなどした「過年度卒業者」を加えると、県内公立高校等を卒業した大学1年生は3684人、短大1年生は335人で、計4019人になる。
進学先を地域ブロック別に見ると、大学・短大ともトップは中国地方(大学:1625人、短大:228人)。うち山口県内が、大学877人、短大166人と過半数を占める。2番目に多かったのは九州地方(同812人、81人)で、3番目は近畿地方(同416人、16人)。関東地方(289人、4人)、東海地方(38人、2人)がそれに続いている。それ以外の地方は、大学が83人で短大は1人だった。
進学者の多かった大学は、トップが山口大(401人)。2位は広島修道大(128人)で、3位は福岡大(121人)、4位は山口県立大(114人)だった。100人以上はこの4大学で、以下⑤下関市立大(86人)⑥九州産業大(76人)⑦九州大(74人)⑧広島大(72人)⑨梅光学院大・安田女子大(ともに70人)⑪岡山大(66人)⑫広島工業大(61人)⑬北九州市立大(58人)⑭山口東京理科大(57人)⑭山口学芸大・広島国際大(ともに54人)⑯関西学院大・川崎医療福祉大(ともに40人)⑱宇部フロンティア大(38人)⑲九州工業大(37人)⑳徳山大(36人)の順。短大は、山口芸術短大(77人)がトップで、2番目は宇部フロンティア大短大部(26人)、3番目は岩国短大(25人)だった。
一方、全卒業者7906人における、大学・短大以外の進路を見てみると、就職者は2369人いる。また、専修学校等進(入)学者が1718人、公共職業能力開発施設等入学者が45人、その他127人だった。