遺跡はどんなところにあるのでしょうか。山中や海岸など古い地形がそのまま残されているところにあると思われがちですが、実は遺跡は私たちの身近な場所にもあります。写真は山口市大内長野にある大塚古墳(大塚古墳群第1号墳)です。五世紀に造られたこの古墳は、住宅地や田んぼが広がる台地上にひっそり残されています。後世の改変をうけていますが、墳丘の直径が30メートルを超える県内でも最大級の円墳(円形の古墳)です。現在、住宅地や大型商業施設が建ち並ぶ大内地区は、古代から山口と防府を結ぶ交通の要衝として発展してきました。北部山麓や仁保川に沿って各時代の遺跡が数多く存在します。山口博物館ではこれら身近にある遺跡を探訪する講座「古代ウォーク」(10月31日開催予定)の参加者を募集しています。詳しくは山口博物館ウェブサイトを御覧ください。
山口県立山口博物館 学芸員 荒巻 直大