複数の庭園が共通のテーマで連携し、魅力的な体験や交流を創出する国土交通省による取り組み「ガーデンツーリズム登録制度」に、山口市など中国地方の6市で構成される「雪舟回廊」がこのほど登録。10月17日、広島市である「全国都市緑化ひろしまフェア」において、登録証交付式が行われる。
「雪舟回廊」を構成する自治体は、山口市、防府市、岡山県総社市、同県井原市、島根県益田市、広島県三原市。また、構成する庭園は①井山宝福寺(総社市)=小僧の頃の「足の指を使って涙でネズミを描いた」逸話の舞台②御許山佛通寺(三原市)=伝雪舟作の庭園③常栄寺庭園(山口市宮野下)同④萬福寺庭園(益田市)同⑤医光寺庭園(同)同⑥常徳寺庭園(山口市阿東)同⑦大内氏館跡枯山水庭園(山口市大殿大路)=雪舟と同時代の庭園。比較することで伝雪舟作の庭園をより深く理解できる⑧大内氏館跡池泉庭園(同)同⑨毛利博物館・毛利氏庭園(防府市)=国宝「四季山水図」を鑑賞できる、の9カ所だ。
同回廊のテーマは「雪舟の作品に出会うことができる旅」。「伝雪舟作の庭園」「絵画作品を鑑賞できる空間」「雪舟ゆかりの地」の三つの視点から、今年生誕600年になる雪舟が見たであろう風景や、雪舟の世界観を追体験することを目指している。
「ガーデンツーリズム登録制度」は、2019年にスタート。同回廊以外には「北海道ガーデン街道」「ガーデンネックレス横浜」「富士・箱根・伊豆『皇室ゆかりの庭園』ツーリズム」「にいがた庭園街道」「アメイジングガーデン・浜名湖」「宮崎花旅65」「いばらきガーデン&オーチャードツーリズム」「湘南邸園文化ツーリズム」「むさしの・ガーデン紀行」が登録されている。