建設現場の担い手として、優秀な技術・技能を持ち、さらなる活躍が期待される青年技能者に贈られる「青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰(建設ジュニアマスター)」を10月に山口県内で唯一受けた。「新型コロナウイルスの影響で顕彰式が中止となったこともあり、実感は湧かない。これまで通り仕事に邁進するだけ」と話す。
「農上タイル」を営むタイル工の父親を見て育ち、「子どもの頃からものづくりが好き」。10代後半で父親の見習いとして職人の世界に入った。初めてタイルを貼ったのは防府市のアパート。大学病院や大学などを手がけるようになった現在も「あの頃が懐かしく、機会があれば少し遠回りしてでも見に行く」など情の深さをのぞかせる。
「この仕事はやりがいがある。若い職人が増えれば」と、業界の将来を思う。
【プロフィル】1986年12月、山口市大内生まれ・在住の33歳。2005年に開催された第43回技能五輪全国大会では「タイル貼り」競技で優勝。2014年、父親の経営する農上タイルから独立して農上タイル興業を設立し、山口総合建材専属でタイル工事を請け負う。