山口市湯田温泉への「多世代交流・健康増進拠点施設」の整備が山口市によって進められており、2020年10月に基本計画がまとめられた。
同施設の建設予定地は、老人憩の家「寿泉荘」、児童文化センター、放課後児童クラブ「やまびこ学級」、消防団湯田分団車庫といった、同市所有施設が並ぶ湯田温泉5丁目。敷地面積は約9000平方メートルだ。
同市ではこれまで、JR湯田温泉駅前駐輪場・公衆トイレ、湯の町通り・温泉通り・中也通り等各通り、バス停、足湯、狐の足あと、何遠亭・井上公園などを改修・美装化・整備。県道204号の南側エリアを中心に、段階的なまちづくりに取り組んできた。加えて、中国縦貫自動車道への湯田温泉スマートインターチェンジ設置など、アクセス向上に向けた整備も進めてきた。
今後は、県道204号北側エリアの面的整備に着手。同地域への定住人口1万5000人と、交流人口年間100万人、さらに民間による投資促進を図っていく考えだ。「多世代交流・健康増進拠点施設」の設置は、その一つに位置付けられている。
市道上東湯田温泉5丁目線を境にする「居住エリア」と「温泉街エリア」の双方に接している立地特性を生かし、同施設は「定住を促進するための温泉や交流を楽しむ拠点として、同時に湯田温泉ゾーンの県道204号北側のさらなる回遊を創出する拠点として」整備される。あらゆる世代が利用でき、日々の健康づくりやリフレッシュにつながり、かつ温泉文化を身近に感じられる「温浴・健康機能」と、半屋内・屋内の多目的スペースなどによる「交流機能」を備える。また、飲食スペースや駐車場・駐輪場も配置される予定だ。
現在は、施設の基本設計が進められている。完成は2024年度が予定されており、総事業費は約22億円。