山口市内の将来性ある芸術家を支援するため、山口市によって創設された「やまぐち新進アーティスト大賞」。2020年度開催された「第11回」で最終選考の7人に残り、2月8日大賞に選ばれた。
受賞作品は60号のキャンバスに描かれた3枚の水彩画。植物をモチーフとし、果実の質感、めくれた葉や細い枝の動き、稲穂の重みなどを青色の濃淡で表現している。受賞に際し、「栄えある賞をいただき感謝。今後の創作活動への自信につながった。心強くうれしい」と、喜びを語る。
地域の活動にも精力的で赤田神社(山口市吉敷)へ桜の油絵や扁額を奉納したほか、2020年から吉敷地域交流センターで「吉敷美術部」を開設。「『美術っていいね』と思ってもらえる人が増えることが願い」と話す。
3月18日からギャラリーナカノ(山口市中央)で個展も開催する。
【プロフィル】1972年周南市生まれ、山口市吉敷在住。山口県立新南陽高から金沢美術工芸大へ進学し、美術工芸学部美術学科で油絵を専攻する。約10年前から個展を開催するなど、本格的に創作活動を再開。受賞歴は、山口市美展準大賞、山口県美展入選5回・佳作など。