昨年の十二月の初旬、「『ゾウ170頭売ります』ナミビア政府が広告、個体数抑制で」という記事を読んだ。
ゾウを売る? 買いたい、欲しい! 「アフリカ南西部ナミビアの政府が、生きたゾウ170頭を販売するとの新聞広告を出した。野生のゾウの個体数増加や干ばつ、生息地をめぐる人間との衝突を理由に挙げている」と記事に記されている。青い空の下、灌木の間を歩く親子のゾウの写真が載っている。
ぞうさん ぞうさん おはなが ながいのね そうよ かあさんも ながいのよ
母さんゾウと小ゾウが水を飲んでいる。小ゾウは鼻を高く掲げ、僕、水が飲めるんだぞ、って得意気だ。
ぞうさん ぞうさん だれが すきなの あのね かあさんが すきなのよ (まど・みちお)
とても私がゾウを飼えるとは思わないが、庭に賢いゾウがいたら、これからの生活が楽しくなるだろう。
「ゾウを輸出する場合、購入者がワシントン条約の必要条件を満たしていることが確認されなければ、取引を認めないと明記されている」。
当然だ。ゾウがこれからどこで暮らすとしても、健康で幸せでなくてはならない。まして、親子は離してはいけない。小ゾウは母さんが一番好きなのだから。