2021年の公示地価(基準日:1月1日)で、山口市は全国47都道府県庁所在地中、住宅地が3年連続の46位で、商業地は昨年に続き42位だった。住宅地は、22年ぶりに最下位を「脱出」した一昨年、昨年に続いて46位を「キープ」した。
山口市の「標準地」の平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地(11地点)が3万2900円、商業地(9地点)が7万7500円。平均変動率は、前者がプラス0.4%(前年はプラス0.5%)で後者はプラス0.1%(同プラス0.4%)と上昇率は鈍化した。ただし、コロナ禍の中で全国的に地価が下落しており、都道府県庁所在地における順位は、前者が11位(同25位)で後者は14位(同33位)と相対的に上昇。また、住宅地の平均価格は県内17市町(阿武町と上関町は地点なし)中6位で、商業地は同じく3位だった。
一方、県の標準値平均価格は、住宅地(189地点)が3万4000円(全国38位)で、商業地(95地点)が6万2400円(同37位)。全国平均(それぞれ12万円、58万6000円)と比較すると、前者は3割弱、後者は1割ちょっとの水準だ。平均変動率は前者がマイナス0.1%で、後者がマイナス0.4%。どちらも全国10位だった。全国平均は、前者がマイナス0.4%で後者がマイナス0.8%。
また、美祢市の標準値平均価格は、住宅地、商業地とも県内最低だった。住宅地が1万円で、商業地は1万9400円。平均変動率は、前者がマイナス2.0%(前年はマイナス1.9%)で後者はマイナス1.3%(同マイナス0.8%)。
県内市町を平均価格の高い順に並べると、住宅地は
①和木町(6万6700円)
②岩国市(4万3100円)
③下松市(3万8200円)
④下関市(3万7900円)
⑤周南市(3万4700円)
⑥山口市
⑦光市(2万9100円)
⑧柳井市(2万8400円)
⑨宇部市・防府市(ともに2万6400円)
⑪萩市(2万5300円)
⑫山陽小野田市(2万4500円)
⑬平生町(2万500円)
⑭田布施町(1万8200円)
⑮長門市(1万7100円)
⑯周防大島町(1万4500円)
⑰美祢市。
商業地は、
①岩国市(7万9900円)
②和木町(7万9500円)
③山口市
④下関市(6万7900円)
⑤下松市(6万5200円)
⑥周南市(6万3700円)
⑦防府市(6万1100円)
⑧宇部市(5万600円)
⑨光市(4万9900円)
⑩萩市(4万8500円)
⑪柳井市(3万8900円)
⑫山陽小野田市(3万7400円)
⑬長門市(3万5700円)
⑭田布施町(3万3600円)
⑮平生町(2万9500円)
⑯周防大島町(2万600円)
⑰美祢市。
公示地価とは、適正な地価の形成に寄与するため、国土交通省が毎年1月1日時点の標準地の価格を3月に公示するもの。一般の土地取引に対して指標を与える、不動産鑑定の規準となる、公共事業用地の取得価格算定の規準となる、土地の相続評価および固定資産税評価についての基準となる、国土利用計画法による土地の価格審査の規準となる、等が主な役割だ。