山口市宮野上在住の浜崎勢津子さん(77)が、11作目となる小説「日常からの12章」(税込1100円)を2021年3月に自費出版した。
浜崎さんは、玖珂郡(現岩国市)出身。山口大学学文理学部国文科に進み、同大文化会の「山大文芸」に小説を寄せていた。その後結婚、出産などを経て、再びペンを執り、同人誌「文芸山口」に投稿する小説を書き始めた。本作は、2018年から2020年までの2年間にわたり「文芸山口」に掲載した作品を、一冊にまとめたもの。
稔子の母は、大正時代に生まれ、昭和を生き抜き、令和の始まった年に、98歳で命を閉じた。父は、まだ家父長制が色濃く残る時代に、農家の長として家族に君臨するというような存在だったが、52歳という若さで亡くなった。46歳で寡婦となった母に残されたのは、農家の一切と、大学中退後からひきこもりを始めた長男の保と、未だ学資の必要な稔子と、満と武の将来だった―。
日常と非日常が繰り返される人生をいかに受け入れながら生きていくかが、長女稔子の目を通して綴られている。
宮脇書店湯田店・宇部店、明屋書店宮野店・小郡店などで購入できる。問い合わせは浜崎さん(TEL083-924-6073)へ。
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