6月13日(日)まで、山口県立美術館(山口市亀山町3、TEL083-925-7788)で特別展「野口哲哉展 this is not a samurai」が開催されている。
野口は1980年香川県高松市生まれ。2003年、広島市立大学芸術学部油絵科卒、2005年同大大学院修了。「鎧と人間」をテーマに、 樹脂やアクリル絵具を使い、彫刻や絵画作品などを制作している。また、シャネルやアウディジャパンなど、企業とコラボレーションした作品も制作するほか、2015年には羽田空港国際線ターミナルでアートディレクションを手掛けた。
鎧を着た人物が所在なくたたずんでいるかと思えば、空中に浮かんだり、時にはブランドロゴの付いた鎧を自然に着こなしたり―。一見ユーモラスな作品は、どこかもの悲しい雰囲気を帯びており、目まぐるしく移り変わる文明の中で、喜びや苦悩といった矛盾を抱えつつ生きる人間の姿が、多様な視点で映し出されている。鎧と人間をテーマに現代性、人間性を問いかけ、多様な文化や感情が混ざり合うユニークな世界観は、国内外で幅広く支持されている。
今回は彫刻や絵画など、初期からの代表作約180点を展示している。「野口哲哉の幅広い思考と精巧な作品に込められた優しさと悲しさ、人間への好奇心にあふれた世界を堪能して」と同館。
開館時間は午前9時から午後5時まで(入館4時まで)。観覧料は一般1200円、70歳以上と大学・高専生1000円。18歳以下は無料。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の状況に応じて、開館時間の変更や入場制限を行う場合がある。
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