右の3点の写真は、防府市の右田ヶ岳の南西山麓に立地していた片山古墳(古墳時代後期の前方後円墳)から出土したものです。
右の3点(耳飾りと馬具)は大正4(1915)年、ミカン畑造成のため、古墳が破壊された際に出土し、後に官立山口高校歴史教室に寄贈されました。当時、教室には、小川五郎氏ら山高郷土史研究会の会員が収集した資料の他、教室の嘱託であった弘津史文氏(平生町出身の考古学者)が寄贈した千数百点の資料が収蔵されていました。昭和11(1936)年に火災にあい、多くの考古資料が焼失しましたが、2点は幸運にも焼け残ったのです。
左の1点(馬具の飾り金具)は昭和18(1943)年、古墳跡地から新たに出土し、後に県立山口博物館に寄贈されました。
これら33点は、標題の展示により当館にて古墳の破壊後、百年余りの時を経て再会(同時展示)します。会期は6月20日まで。
山口県立山口博物館 学芸員 荒巻 直大