コロナ禍で海外への旅行が難しい中、移動せずに旅行気分を味わえる「オンラインツアー」が存在感を増している。
5月28日(金)午後7時から8時までの1時間、テレビ会議システム「Zoom」を使って、自宅にいながらスペイン「ハビエル城」を見学できるツアーが開催される。参加は無料で、ハビエル城と直接オンラインでつなぎ、現地ガイドからの解説に加え、普段は公開されていない場所も特別に案内してもらえる。さらに、チャットを使って質問も可能だ。
スペイン・ナバラ州にあるハビエル城は、フランシスコ・サビエル(ザビエル)の生家で、同州の州都・パンプローナ市から東へ約50キロのところに位置する。1506年にサビエルはこの城で生まれ、幼少期を過ごした。現在も城の中には、サビエル一家が住んでいたという部屋、祈りを捧げた礼拝堂などが残っている。また、サビエルが日本から送ったという大内時代の品物などが収蔵されている部屋もあり、別の建物には、サビエルが洗礼を受けた洗礼台もあるという。
1952年に山口市亀山町に建設され、1991年に焼失した“初代”山口サビエル記念聖堂は、ハビエル城を模して建てられた。
山口市とスペイン・パンプローナ市は1980年に姉妹都市提携を結び、2020年に40周年を迎えた。提携の背景には、サビエルが大きく関わっている。まず、今から600年前に大内氏の許可を得て山口で布教活動をしたサビエルがパンプローナ市近郊の出身であったこと、また山口市にサビエル記念聖堂を建設することに尽力したモイセス・ドメンザイン神父の生誕地もパンプローナ市であったことなどだ。両市交流の橋渡しとなったサビエルを顕彰し、「サビエルのルーツを覗く」旅が同ツアーでのコンセプトだ。
参加希望者は5月26日(水)までに氏名、電話番号、メールアドレスを明記して主催の山口市国際交流課までメール(kokusai@city.yamaguchi.lg.jp)または、インスタグラムのダイレクトメッセージで申し込むこと。前日までにZoomアドレスが返信される。問い合わせは同課(TEL083-934-2725)へ。