自由な視点と発想で創作活動を行う作家を支援し、業績を顕彰する「岡本太郎現代芸術賞」。2021年2月に第24回が発表され、全国616点の応募の中から、出品した「大漁鯖ン魚」が特別賞を受賞した。「縞」の共通点を持つ7枚の「図画」で構成された油彩画だ。
堂道窯(山口市宮野)で製陶していた曾祖父・牛尾政吉氏が、明治時代に大阪で開催された内国勧業博覧会に出品していたことを知り、「大阪の万博といえば岡本太郎。自分も出してみようかと思った」と動機を話す。
東日本大震災などがきっかけで2011年に東京から山口市に移住。「キハチ」や「アフタヌーンティー」に勤めていた妻とともに焼き菓子店「やをぜ」(山口市後河原・天花)を営みつつ、作品制作を続けている。
趣味は、ウェートトレーニング、空手、少林寺拳法。
【プロフィル】1958年島根県生まれ。多摩美術大卒業後、国立ウィーン応用美術大に留学。銅版画、油彩を中心に制作し、各地のギャラリーで個展を開催。書籍の装丁も多く手掛ける。米国議会図書館、ロサンゼルス・カウンティ美術館に作品が収蔵されている。