山口市内の学校医として長年、児童・生徒の健康と命を守ってきたことなどが功績として認められ、令和3年春の叙勲で瑞宝双光章を受章した。
今から約40年前、1979年度学校保健全国統計によると、山口県は、児童・生徒の心臓系突然死発生率が全国で2番目に高かった。この事態を憂慮した学校保健会とともに、当時山口市医師会の学校保健担当理事として「救える命は救おう」と、心電図検診の必要性を訴えた。その結果、82年から山口市内小中学校における同検診が本格的に始まった。
現在は、神徳内科の理事長を務め「開業医の生きがいは、患者さんとともに年を取ること。明るく話をしながら、共感できることがうれしい」と、地域医療を見守る。
趣味は「昔は遠方にも足を延ばした」という古墳巡りで、日本古代史に興味を持つ。
【プロフィル】1937年6月、防府市生まれの83歳。63年、県立医科大(現山口大医学部大学院)を修了。専門は循環器内科。済生会山口総合病院、三田尻病院での勤務を経て、74年に神徳内科を開業。医院を継ぐ長男の済院長とともに、地域医療に力を尽くす。