2021年4月1日付で山口刑務所長に就任した。山口県での勤務は初めてで、「明治維新に縁のある地に来られて光栄。ここ山口刑務所も明治5年に設置された。培われてきた伝統の重みを受け継いでいきたい」と話す。
かつて、受刑者は「監獄法」に基づいて処遇されていたが、2005年に「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律」が制定されたことにより、「近年は受刑者個人に着目した働きかけが充実してきた」という。
山口刑務所に関しては「職員が高いモチベーションを保って職責を果たしてくれていることに感謝。この仕事は表に出ることは少ないが、“縁の下の力持ち”というような存在。広く世間に認識してもらい、矯正展などの取り組みも理解してもらえれば」と語る。
読書が趣味で、最近手に取るのは、古書店で求めた「福沢諭吉選集」。
【プロフィル】1974年香川県生まれの47歳。広島大法学部卒業後、法務省に入省。本省、千葉刑務所、前橋刑務所などでの勤務を経て、同省大臣官房国際課からの異動。座右の銘は、吉田松陰の叔父で師でもあった玉木文之進の言葉「百術は一清に如かず」。