共通するテーマで複数の庭園が連携することで、その魅力の再発見を促し、体験や交流を創出しようという国土交通省の取り組み「ガーデンツーリズム登録制度」に昨年10月、山口市など中国地方6市で構成される「雪舟回廊」が登録された。
「雪舟回廊」を構成する自治体は、山口市、防府市、岡山県総社市、同県井原市、島根県益田市、広島県三原市。そのテーマは「雪舟の作品に出会うことができる旅」で、「伝雪舟作の庭園」「絵画作品を鑑賞できる空間」「雪舟ゆかりの地」の三つの視点から、昨年生誕600年を迎えた雪舟が見たであろう風景や雪舟の世界観を、観光客に追体験してもらえる環境づくりに取り組んでいる。
そして「雪舟回廊」の構成庭園は、①井山宝福寺(総社市)=小僧の頃の「足の指を使って涙でネズミを描いた」逸話の舞台②御許山佛通寺(三原市)=伝雪舟作の庭園③常栄寺庭園(山口市宮野下)同④萬福寺庭園(益田市)同⑤医光寺庭園(同)同⑥常徳寺庭園(山口市阿東)同⑦大内氏館跡枯山水庭園(山口市大殿大路)=雪舟と同時代の庭園。比較することで伝雪舟作の庭園をより深く理解できる⑧大内氏館跡池泉庭園(同)同⑨毛利博物館・毛利氏庭園(防府市)=国宝「四季山水図」を鑑賞できる、の9カ所になる。
11月20日・21日にモニターツアー
これら9庭園のうち3市・5カ所の庭園を巡るモニターツアー「SLで行く! ガーデンツーリズム秋の3市物語」が、11月20日(土)と21日(日)の1泊2日で開催される。
初日は午前8時15分にJR新山口駅に集合。貸切バスで島根県益田市に行き、④⑤や、幕末の「石州口の戦い」で長州軍の本陣も置かれた妙義寺などを見学。その後津和野駅に移動し、SLやまぐち号に乗って湯田温泉へ。ライトアップされた③を観賞し、ホテルニュータナカに宿泊する。2日目は、山口市の⑧など「大内文化特定地域」を巡った後、防府市へ移動。⑨を鑑賞した後「うめてらす」で一息入れて、午後4時半に新山口駅に到着、解散となる。
参加条件は「庭園に関心があり、アンケートに協力できる人」で、旅行代金(2人1室利用、2日間の昼食・2日目の朝食込み)は、1人9800円(シングル部屋はプラス1000円)。
参加希望者は、はがきに「代表者名、郵便番号、住所、日中の連絡先、参加人数、参加者全員の氏名・フリガナ・年齢」を明記して、主催する山口観光コンベンション協会(〒753-0042 山口市惣太夫町2-1 JR山口駅2階)へ送る。締め切り(必着)は10月27日(水)。応募者多数の場合は抽選となる。
なお、ツアーには「3市の銘菓食べ比べセット」「益田市で使用できるお土産クーポン1000円分」「山口市・防府市で使用できるお土産クーポン1000円分」「3市ゆかりの武将カード」が含まれる。
詳細は、ウェブサイト(https://yamaguchi-city.jp/event/21410.html)を参照のこと。問い合わせは、同協会(TEL083-933-0088)へ。