日本で初めてのクリスマスミサ(1552=天文21年)がここ山口で執り行われたとの史実を地域のブランド力向上やにぎわいにつなげようと、「日本のクリスマスは山口から」事業は1997年の初開催以来約25年間、地域の人たちにより続けられてきた。コロナ禍の今年も「日本のクリスマスは山口から実行委員会」(岡部達矢委員長)は、「12月、山口市はクリスマス市になる。」と宣言。趣旨に賛同する催しが、新型コロナウイルス感染拡大防止を図りながら、山口市を舞台に繰り広げられる。
「クリスマス市」の始まりを祝う「クリスマス市セレモニー&やまぐち光誕祭」は、昨年に続き、現地での開催は見送られた。だが、12月1日(水)午後6時に「やまぐち光誕祭」公式ウェブサイト(https://koutansai.com/)における動画配信がスタート。サビエル記念聖堂の鐘とパイプオルガン、山口での日本初のミサで歌われたと記録されているグレゴリオ聖歌「神は仰せになる」の事前収録演奏と、夜景評論家の丸々もとお氏が大内義隆とフランシスコ・サビエル(ザビエル)の出会いから始まる「山口のクリスマス」の歴史を光と音で表現した「やまぐち光誕祭」の過去開催映像が流される。配信期間は、サビエルの命日でもある同3日(金)まで。
一方では同2日(木)と3日に、初開催となる「希望 13の贈り物」が、午後6時から9時にかけて、亀山公園山頂から実施される。プロデュースしたのは、「光誕祭」と同じく丸々さん。同氏は「サビエルは、大名・大内義隆に13の贈り物(時計、楽器、眼鏡、望遠鏡、錦織と布や葡萄酒、書物、絵画、焼き物等)を送り、キリスト教の布教が許され、日本でのキリスト教が山口から広まった。そして、その教えは多くの人々を導き、救い、希望となった。コロナ感染症拡大により世界中が病に苦しむ現代。そのおひざ元である山口・亀山公園を舞台に、今一度、人々を導き、救い、そして『希望』を見出すために。本イベントは、多くの人々に『希望』を与えるきっかけとなった13の贈り物をテーマに展開。一つ、二つ、三つ…と13まで続く光の柱が天空へと伸び、私たちの『希望』を天へと届けていく。皆さん、自宅のベランダから空を見上げてください。一つ、二つ、三つと数えながら光に願いを込めてください。今日よりも幸せに満ち溢れる明日が訪れるように」と解説。同実行委員会は「亀山の山頂を望める場所から、空へと伸びていく光を共に見て、心を一つにしましょう」と呼びかけている。
12月1日に「クリスマス市祝賀祭」 チケットはすでに完売
12月1日午後7時からは「クリスマス市祝賀祭」がセントコア山口(山口市湯田温泉3)で開かれる。サビエルの故郷で「美食の聖地」として知られるスペイン・バスク地方の料理を、音楽の生演奏とともに味わい、1カ月間にわたる「クリスマス市」の始まりを参加者全員で祝う。
出演するのは、Unlimited tone、中井智彦、VOJA-tension、ダイナマイトしゃかりきサ~カス、宮川彬良先生ときずなアーティストの5組。料金は1万5000円(料理・ドリンク込)で、定員は先着100人だが、すでに完売した。
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その他のイベントについては、公式ウェブサイト(http://www.xmas-city.jp/)を参照のこと。