日本で初めてのクリスマスミサ(1552=天文21年)がここ山口で執り行われたとの史実を地域のブランド力向上やにぎわいにつなげようと、「日本のクリスマスは山口から」事業は1997年の初開催以来約25年間、地域の人たちにより続けられてきた。コロナ禍の今年も「日本のクリスマスは山口から実行委員会」(岡部達矢委員長)は、「12月、山口市はクリスマス市になる。」と宣言。趣旨に賛同する催しが、新型コロナウイルス感染拡大防止を図りながら、山口市を舞台に繰り広げらている。
13回目を迎える「山口きずな音楽祭」は、一昨年から「10回目という節目を迎え、これからの10年を、新しいステージにしていきたい」との思いを込めて「10+」回との表記になった。昨年の「10+2」回は、これまでのコンサート形式ではなく、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「宮川彬良先生の『きずな』授業」動画の無料配信としたが、「今年は勇気をもって復活する」と同実行委員会。その理由には、①これまで(開催会場として)お世話になった山口市民会館が50周年を迎えた②山口との「きずな」を強く結んでくれた佐賀龍彦氏の回復に心から声援を送りたい③山口の若者たちが輝く姿を応援したい、の3点を挙げる。
音楽祭には、11回目まで6年連続で出演を続けていた「LE VELVETS(ル ヴェルヴェッツ)」が、2年ぶりに来山する。メンバーは、佐賀龍彦、佐藤隆紀、日野真一郎、宮原浩暢の4人で、全員が身長180センチ以上かつ音楽大卒の実力派男性ボーカルグループだ。クラシックはもちろん、ロック、ポップス、ジャズ、果ては民謡に至るまで、さまざまなジャンルを自在に表現し、舞台やミュージカルなどそれぞれソロでも活躍している。だが、メンバーのうち佐賀は、今年9月に軽度の脳梗塞を発症したため、現在は休養中。そのため、本公演は3人での出演となる。
また、一般公募の「クリスマス市民クワイア」が、事前練習を重ねた上で当日のステージに上がり、日クリのテーマ曲「きずな」(作詞:湯川れい子、作曲:宮川彬良)を彼らとともに披露するのが恒例となっていた。今回はコロナ禍でそれは叶わず、市民から募った「きずな」歌唱動画をステージ上で流し、「LE VELVETS」と「共演」する。
開催日時はクリスマス当日の12月25日(土)午後5時半からで、会場は山口市民会館(山口市中央2)。前売券は、一般6000円、学生(小中高生)3000円で、山口市文化振興財団チケットインフォメーション(YCAM内、TEL083-920-6111)かコンビニエンスストア設置端末で購入できる。当日券は、各500円高。託児サービス(有料)は、12月18日(土)までの申し込みが必要だ。詳細はウェブサイト(http://www.kizunaxkizuna.com/)で。
さらに、当日の正午から午後6時まで、山口市民会館の中庭および展示ホールでは、「クリスマスきずなマルシェ」も開かれる。キッチンカー3台が食べ物と飲み物を提供し、地元の作家による七つのブースが設けられる。
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その他のイベントについては、公式ウェブサイト(http://www.xmas-city.jp/)を参照のこと。